『貯蓄型保険の10年満期はいくら受け取れる?』と調べていると、無駄と言われることがあるが違います。
なぜなら毎月一定額の保険料を10年間積み立てることで、将来まとまった資金を確保できるのが理由。
子どもの教育資金や老後の個人年金を貯蓄しながら万が一のときの保障も兼ね備えているので、「自分ではなかなか貯められない」「貯蓄と保険をまとめたい」という人によってはとても有効な手段といえます。
しかし貯蓄性はあるものの、満期時に受け取れる金額が投資に比べ少ないために『貯蓄型保険の10年満期は無駄』と言われてしまうのも事実。
本文では、貯蓄型保険の10年満期で受け取れる金額や種類、メリット・デメリットもくわしく解説しています。
貯蓄型保険の10年満期の特徴を理解することで自分のライフスタイルにあわせた資産形成の方法を選択できるようになり、将来安定した資金を確保できるようになります。
貯蓄型保険の10年満期でいくら受け取れるか?金額をズバリ解説
商品にもよりますが平均的に『1%~3%』ほどの上乗せが期待できます。
10年間で100万円を貯蓄した場合は『1万円~3万円』が上乗せされ、合計『101万円~103万円』を受け取れることになります。
メガバンクの金利『年0.001%』と比べると、受け取れる金額に大きな差があることがわかります。
貯蓄型保険の受取金額例
月額保険料 | 年額保険料 | 保険料(10年) | 上乗せ額 | 合計受取額 |
1万円 | 12万円 | 120万円 | 1.2万円~3.6万円 | 121.2万円~123.6万円 |
2万円 | 24万円 | 240万円 | 2.4万円~7.2万円 | 242.4万円~247.2万円 |
3万円 | 36万円 | 360万円 | 3.6万円~10.8万円 | 363.6万円~370.8万円 |
5万円 | 60万円 | 600万円 | 6万円~18万円 | 606万円~618万円 |
貯蓄型保険の種類を解説
貯蓄型保険にもいくつか種類があります。
ここでは、代表的な貯蓄型保険を3つ解説いたします。
死亡保険
契約者が死亡したときに死亡保険金を受け取れる保険です。
保障は一生涯続き、10年払いや20年払いなど期間の選択ができるものもあります。
解約の際、支払った保険料に応じで返金される『解約返戻金』という特約があるのも特徴です。
しかし、払い込みの期間や金額によっては解約返戻金をもらっても損失となることもありますので解約の際は注意が必要です。
学資保険
将来の子どもの学費に備える保険で、一般的には子どもが18歳になるときや大学入学時に受け取ることが多いです。
大学入学時に一括して受け取るものや、入学一時金と進級時に分割して受け取るなどの選択できる商品もあります。
学資保険は貯蓄としての用途のイメージが強いですが、契約者に万が一のことがあっても保障されるというメリットもあります。
年金保険
おもに老後資金を確保するための保険です。
10年や20年などの支払期間や、60歳や65歳までなど払い込み終了の年齢によって、将来個人年金として受け取ることができます。
一括での受け取りもしくは毎月の受け取りを選択することができますので、公的年金では不安という人にとっては安心して老後過ごすための心強い保険となります。
貯蓄型保険のメリット|向いているのはこんな人
貯蓄型保険の最大のメリットは保険をかけながら資金を作ることができることです。
毎月一定の掛け金を貯蓄しながら、万が一のときにも備えられるのは家族がいる人にとってはメリットが大きいでしょう。
貯蓄型保険に向いている人
- 貯蓄をしながら万が一に備えたい人
- 毎月定期的な貯蓄をするのが苦手な人
- 将来の老後資金をコツコツ貯めたい人
- 学資保険として資金を確保しておきたい人
- 銀行に預けるより得をしたい人
このように、いわゆる「コツコツと安心して貯蓄を増やしたい人」には、貯蓄型保険は最適と言えます。
貯蓄型保険の10年満期は無駄?デメリット3つを解説
貯蓄型保険の10年満期が無駄と言われるには理由があります。
ここでは、無駄と言われる理由となるデメリットを3つ解説いたします。
途中解約は損失になる場合が多い
貯蓄型保険は半強制的に毎月貯蓄ができるというメリットもありますが、急に資金が必要になった場合でも容易に解約ができないので注意が必要。
早期に解約すると大きな損失となることがありますので、貯蓄型保険とは別に資金確保をしておく必要があります。
貯蓄型保険は保険料が高い
貯蓄型保険は掛け捨て保険に比べて保険料が高額となります。
満期時には受け取れる金額は多くなりますが、毎月の負担が大きくなってしまいます。
将来受け取る金額だけでなく、毎月の支払が無理のないようにしっかり計画を立てて始めましょう。
大きく資産が増えることはない
貯蓄性が高いので満期になって受け取れる金額は元本を大きく上回ることはありません。
資産を大きく増やしたいのであれば、投資信託のように複利を活用した投資を利用する必要があります。
しかし、貯蓄型保険は基本的に元本割れをしないことが多いためリスクを取りたくない人には向いています。
【結論】貯蓄型保険の10年満期は無駄ではない|むしろライフスタイル次第ではおすすめ
貯蓄型保険の10年満期でもらえる金額は保険料支払額の『101%~103%』と少ないですが、決して無駄ではありません。
なぜなら無駄かどうかはその人のライフスタイルや性格次第だから。
将来の資金確保のため安全に、かつ確実に貯蓄をしたい人は貯蓄型保険の10年満期が向いています。
半強制的に積み立てられて満期時には銀行よりは多く受け取ることができます。
しかし将来的に資産をもっと増やしたい人にはあまり向いていないため、無駄と感じてしまう人もいるのは事実。
資産を多く増やしたい場合は、貯蓄型よりリスクが増えますが株式や投資信託などの投資が向いています。